〔269〕経ヶ岳 (1,625m)

2007年06月17日(当時58歳)


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福井県勝山市
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  冠山登頂後は大野市で温泉に入り、スキージャム勝山への林道に入る。 林道脇道の終点には
法恩寺山への登山口があり、ここで車中泊とする。 誰も来ずに朝まで我が車1台切り。
Road Map :大野市からの国道157号線を走り、法恩寺山有料道路から広域基幹道路に入る。
Routo Map:法恩寺山コースから経ヶ岳を経て保月山コースを下山する。後は10kmの林道を歩き車に帰る。
標高差:715m
トータル:5時間01分(休息時間含む)林道歩き1時間51分
経ヶ岳 中岳 杓氏ヶ岳 保月山 登山口
8:25 - 8:54 - 9:08 - 9:36 - 10:08
下り時間:1時間43分
登り時間:2時間51
林道終点 法恩寺山 白山伏拝 北岳 経ヶ岳
5:07 - 5:50 - 6:11 - 7:38 - 7:58
日本三百名山』 天気と体力はお金で買うことは出来ない。
林道終点の駐車場から少し歩くと基幹林道から伸びている登山道に
突当たる。 今回は慌てて家を出てきたのでカシミールの地図を
コピーしてきていない。 よって法恩寺山がどの辺りの山なのか
さっぱり見当が付かなかった。
登山口は基幹林道にあるが、支林道を終点まで行っても登山道に
通じておりかなりショートカット出来る。 林道終点にはトイレは
ないが途中の避難小屋にはあるかも知れない(未確認)。
写真は下山時のもので出発時の早朝5時過ぎには1台も来ていなかった。
途中からは石組みされた道となり、昔の参道の様な道になってくる。
登山道に入ると雑木林の中、整備された道を
緩やかに直線的に登っていく。
何やら開けた場所に出る。 ここが”法音寺”の
あった跡らしいが山名の ”法恩寺山”と字が違うのは何故?
登っていくと最後には木造の階段となり、随分と整備されて
いる感じがする。 ブナの小木が茂り展望が利かない。
嫌な予感はしていたが ”法恩寺山”からの登山道を進んで行くと
リフト下り口に出た。 スキー場関係者のみ利用できる道路が
ここまで延びている。 リフト下り場に行ってみると白山、勝山市街が
見渡せ展望はすこぶる良かった。
43分登ると広々とした ”法恩寺山”(1,357m)に着く。
北西方向に白山が望めるがまだ朝早くて逆光となっており
黒いシルエット状態であった。
道沿いには可憐な
アカモノ”が沢山咲いていた。
”法恩寺山”から20分程歩くと ”白山伏拝”なる展望の良い広場に出た。
かつてはここから ”白山”を拝んだらしいが、白山はまだ黒いシルエットの
ままである。 前方には ”経ヶ岳”が見え出したが、ここもまだ逆光である。
白山伏拝は北方向への分岐点になっているが、
現在は登山道が崩壊して通行困難と書かれている。
ここから ”白山”が見えるかは確認していなかった。
伏拝から経ヶ岳方向に進むと急に薮道となり、道間違いかと
思って一旦引き返した。 伏拝に戻っても他に道は見当たらず、
再度、薮道に入ることにした。
登り斜面になると背丈程の笹が生茂り、登山道がまっ
たく見えない状態で薮扱きをしながらの歩きとなる。
最悪の登山道を選んでしまった感じである。
緩やかな尾根道が続き疲れ知らずではあるが、ブナの小木と雑木が
生茂り展望は終始利かない。 進むに従い笹が生茂る様になり
薮扱きしながらの辛い歩きになる。
7時丁度、歩き始めて1時間54分にて展望の開けた所に出る。
”白山”は真っ黒のシルエット状態から少し山容の判る状態になってきた。
まだ逆光気味なのでハレーションを起こしてしまった。
いつの間にか ”北岳”(1,609m)を過ぎてしまった。 振返り見たピークが
”北岳”と思うが笹原で山頂表示が見当たらなかった。
風が強く気持ちが良いが、風に乗ってガスがどんどん上がってきた。
”北岳”への登りに差し掛かると更に酷い薮扱きとなり、登山道はまったく
見えない中を笹を掻き分けて進む。 薮扱きは大嫌いなのにいつも薮扱き道に
入り込んでしまう。 ”経ヶ岳”にはガスが少し掛かっている。
北岳側から経ヶ岳のピークを見る。 尾根道の展望は良いが
相変わらずの笹薮であり、掻き分け掻き分け進んで行く。
尾根道から縦走してきた ”法恩寺山”を見る。
あの山容で展望が利けば素晴らしい山なのに・・・
ガスは何時しか無くなり、しばし展望を楽しむ。 まだ朝早いせいか
山頂には誰も居らず保月山側を見ても誰かが登ってくる様子もない。
昨日の ”冠山”とえらい違いだ。
7時58分、2時間51分にて ”経ヶ岳”(1,625m)に着く。
笹は綺麗に刈り込まれており360°の大展望が得られた。
今回は行く予定は無いが、 ”湯谷山”(1,276m)への尾根筋を見る。
登山道はあるのだろうか? あったっとしてもかなり薮っぽく見えた。
山頂より北岳、白山を見るが湿度が高い影響で遠景の見通しは悪い。
山頂より ”保月山”への尾根道を見る。 ここから見える登山道は随分と
整備されて歩き易そうに見えるので、この道で下山したくなってきた。
下山路を悩みに悩む
  保月山側のコースはアップダウンが多そうに見えるが、薮扱き
しなくて済みそうなのでここから下山したい気持ちが湧いてきた。
しかし、ここを下山すると車まで長い林道歩きをしなくては行けない。 その林道の距離が長いとは判っているが地図を持っていないので距離が判らない。 予想では2〜3時間は掛かると思われる。
  時間を考えて保月山コースへの下山を諦めて、法恩寺山方向に引き返すことにした。 北岳に向かって薮道を戻っている内にこのまま引き返してしまうと経ヶ岳の評価が随分と悪くなってしまうと考える様になり、山頂に戻り保月山へのコースから下山することにした。
経ヶ岳から急斜面を下り、切窓の鞍部から中岳に向かって登り返す。
振返り見た経ヶ岳はアルプス感たっぷりで素晴らしい山容であるが標高が
低く樹林帯なのが惜しまれる。 切窓からの唐谷への道を下山したかったが、
車に戻る距離が更に遠くなるので諦めて中岳へ登ることにした。
経ヶ岳から30分で ”中岳”(1,467m)に着く。
ピーク感の無い山頂であるが、ここからは360°の
大展望が得られた。 この辺りからハイカーとすれ違う様になる。
保月山のコースは登山道が整備されていて薮扱きはまったく無く、
   一人、地獄道から天国道に帰ってきた感動に酔いしれる。
     やはり俺は整備されたハイキングコースしか歩けない、
          しがないハイカーなのだ。
下山43分にて ”釈氏ヶ岳”(しゃくしがたけ)に着く。
標高は1,440mで、ここから上が高山帯となるらしい。
保月山からは雑木で展望が利かない長い下りが続く。
この辺りからは多くのハイカーとすれ違う様になり
言葉を交わしながら下っていく。
下山1時間11分にて ”保月山”(1,273m)に着くが、
ピーク感が無く周囲の雑木で展望は利かなかった。
下山1時間43分にて林道の登山口に出る。登山道は六呂師高原まで続いている様であるが、多くのハイカーは林道に車を停めて登っている。
林道登山口から ”六呂師高原”を見る。
滝見台から見た落差35mの2段瀑である ”御堂之滝”(のどのたき)。
滝壷まで行ってみようと沢を進むがゴルジェに阻まれて行けなかった。
落差30mの直瀑である ”弁ヶ滝”。 周囲には柱状節理が見られた。
滝壷まで行くことが出来たが、雨の様な飛沫でカメラを向けられなかった。
基幹林道から ”法恩寺山”への登山道があったので林道終点の
駐車場に行けるかどうか判らなかったが入ってみることにした。
結果は随分ショートカットとなってくれた。
ムラサキツメクサ”の仲間? 道路沿いに沢山咲いていた。
(ピンボケです。)
ここから長い林道歩きが始まる
  下山時に地元のおじさんと話しすると法恩寺山側へはかなりの距離があるので途中で車を拾いなさいと言う。
元々、それも有かなと思っていたので何時でも車に乗せて貰える様に日当たりを我慢して左側を歩くが肝心の
車が一向に走ってこない。 結局、途中で滝見物をしながら最後まで林道を歩いてしまった。
11時27分、林道歩き41分にて ”弁ヶ滝”に着く。
滝の周辺は休息ベンチが整備されており、ここでお昼にする。
経ヶ岳
  林道歩きを1時間51分で終えて全工程7時間30分で経ヶ岳を終える。長い林道歩きはあった
ものの保月山のコースに下りたのは正解だった。 これで経ヶ岳の片鱗を知ることが出来、良い山
だとの印象を持つことが出来た。 車で歩いた林道の距離を計ってみると10.1kmあった。
途中、ショートカットしたので9km程を歩いていることになる。
2007年度の福井県の山遠征
 06/16 → 06/17
  冠山  経ヶ岳
弁ヶ滝から林道を歩いていると対向車が止まり ”姫路ナンバーの人か?”と聞いてきた。
法恩寺山に登り、下山して来た人が駐車場に置かれた姫路ナンバーの車の持ち主と会えなかったので不思議に思っていたらしい。 話しをしてみると法恩寺山から経ヶ岳への道は残雪期の笹が埋もれた時が良いらしい。 このおっさんは送って行こうかとも言ってくれず、走り去っていった。
きょうがたけ
御堂之滝 落差35m
弁ヶ滝 落差30m
2024年7月1日改定
きょうがだけ